UiPathは多くのアクティビティをパズルのように組み合わせることによって、ロボットに行わせたい処理を簡単に作ることができるのが大きな特徴です。
ITやプログラミングに明るくない人でも扱えるようにデザインされていますが、やはりある程度の知識がないとわかりづらい部分があるのも確かです。
この記事では、UiPathを使う上で必須の知識となる"変数とデータ型"について初心者にもわかりやすく解説していきます。
目次
変数とは
特定のデータを入れるための箱
プログラミングでも必ず使われる変数という概念。
データを入れる箱のようなもの、とよく例えられます。
ひとつ例を挙げます。
number = 1
この1文があらわしているのは、先ほどの例で言うと
numberという箱に数字の1を入れた状態、となります。
このnumberが変数にあたります。
そして変数にデータを入れる処理を代入といいます。
上の記述の"="は計算式のように左辺と右辺が等しいことをあらわすのではなく、
左辺に右辺を代入することをあらわしています。
データに名前をつけることで後から呼び出せる
変数にデータを格納すると、コンピュータは変数を呼び出したときに中のデータを出力してくれます。
number = 1
と一度代入すると、これを上書きしない限り
コンピュータに「numberを出力して」と命令すると
numberという箱の中身の1を出力してくれるようになります。
ただ、これだけだといまいちメリットがわかりませんよね?
1を表示したいなら変数使わなくても1って入力すれば良いじゃん、そう思いますよね?
わざわざ変数を使うからにはメリットはたくさんあるのですが、大きな利点を1つ紹介します。
計算結果を後から呼び出せることです!
どういうことなのか説明します。
1+1
コンピュータにこの計算をやってもらうとします。コンピュータちゃんは優秀なのですぐ計算してくれます。
ですが、この計算結果を後から使いたいとき、コンピュータちゃんは持ってきてくれません。
コンピュータのどこかに存在はしているのですが、指示する方法がないんです。
そんな場合に役立つのが変数
value = 1+1
valueという変数に計算結果を入れてあげます。
そうすればコンピュータちゃんに「valueを持ってきて」と指示を出せて、計算結果を持ってきてくれます。
また、計算式に使う数字も変数にすることができます。
上の画像のように、計算に使う2つの数字、計算結果を全て変数に入れれば、計算結果だけでなく数字もいつでも呼び出せるようになるのです!
他にも変数を使う利点はたくさんあります。
- ユーザーが入力したデータを使うとき
- Excelからコピーしてきたデータを処理するとき
などなど
UiPathでデータを扱うときはまず変数に格納する!覚えておきましょう!
データ型とは
Uipathでは型によって扱えるデータが違う
UiPathは、変数にデータ型というものを設定する必要があります。
代表的な型をいくつか説明します。
- Boolean 条件分岐をする際の真偽値、trueとfalseの2つの値のみ格納できるデータ型です
- Int32 数値を格納できるデータ型です
- String 文字列を格納できるデータ型です
- Array of 配列という複数の値からなる1つのまとまりを格納できるデータ型です
数値を入れるための型に文字を入れるといったことはできません。
また、文字を入れるための型に数字を入れると、入れること自体はできるのですが、文字として認識されるので計算に使うことができないデータになってしまいます。
人間の目から見ると同じ1ですが、コンピュータちゃんにとって数値と文字列はまったく違うデータということです。
上の画像では、3つの変数すべてがInt32のデータ型で作られています。
こうすることで1+1の計算が成立します。
仮にnum1がString型の変数だった場合、数値と文字では計算ができないのでエラーになってしまいます。
めんどくさいと感じるけどメリットも!
扱うデータによっていちいち型を変えなきゃいけない。手間ですよね?
ですが、ちゃんとこれにもメリットがあるからこんな仕様になってるんです。
- データ型を見ればどの変数にどんなデータが入っているのか製作者以外にもわかりやすい
- 数値を入れたいところに文字列入れちゃった!のようなミスにすぐ気づくことができる
ちなみになんでも入れられるデータ型というのも存在します。
画像にあるObjectというデータ型です。
便利なデータ型ですが、前述したように型がしっかり決まっている方が初心者の場合は特に扱いやすいので、原則としてデータに合った型をしっかり指定するようにしましょう。
まとめ 変数とデータ型がわかれば簡単な処理は作れます!
変数とデータ型の仕組みと、UiPathのアクティビティについてある程度理解していれば、初心者でも簡単な処理は組むことができるはず!
実際に作ってみると理解も深まりますので、ぜひ試してみてください。
では良いRPAライフを!
本記事で説明したことについて質問等がありましたら、お気軽にコメントください。対応いたします。